第5回:龍戒編その5~決戦、皇陽の戦い~
前回のあらすじ:さあ盛り上がってまいりました
神暦318年 皇陽の戦い
「それではソウリュウ様、現在の我が国周辺の状況を報告いたします」
「ああ」
「まずは、統治国数17、ギム・ザイファ様。総兵力は約37000。主力は現在、迦沼にあります。我々とは同盟を結んでおり、想武様と敵対中です」
「目下我が国最大のライバルだな」
「次に、統治国数4、想武様。総兵力約10000。我々とは同盟を結んでおり、ギム・ザイファ様と敵対中です。主力はハイネルにいますね」
「最後に我が龍戒は主力を源霊に展開中、というわけだな」
「はい、総兵力は30000です」
「そして、この三勢力の主力が全て行軍可能な場所が――」
「――この、皇陽だ」
「ここが決戦場になるわけですね」
「そうだ。……ギム・ザイファとの同盟を解消し、想武に援軍要請を出せ! 主力の全力で皇陽を奪い、同時に別動隊で雲雷を取る!」
「それでは……ぱぱぱぱぱうわー、どどん!」
「これでよし! 今年のうちに皇陽、雲雷を奪い、翌年に堯舜を押さえれば、ギム・ザイファの領土を分断できる!」
「領土の分断……敵方も同じことを考えているでしょうね」
「情報力ではこちらが勝っている。敵の侵攻目標を確認してから、ピンポイントで守備隊を動かすことが可能だ。
それに、ギルスなら取られても良い。かえって分断が楽に進むだろう!」
「それでは紺華に守備隊を置きつつ、主力を皇陽に、別動隊を雲雷に進めます」
「さて、奴は決戦に乗ってくるか……?」
「来ました! 敵、皇陽駐留軍、約7000!」
「すぐに迦沼から敵本隊の援軍が来るぞ! その前に叩けるだけ叩け!」
「敵の援軍が到着しましたが、既に士気崩壊寸前です!」
「……勝ったな」
「追撃戦で、敵兵に10000以上の損害を与えました!」
「ハーッハッハッハ! 我が軍の大勝利だ!」
「あっ、ソウリュウ様、別動隊も雲雷を陥落させたようです」
「これで皇陽、雲雷を押さえたわけだ。狙い通りだな!」
「あとは紺華の防衛戦ですが……」
「当然、こちらも勝利だ!」
「敵に3000以上の損害を与えました。我が軍の損害は軽微です」
「終わってみれば圧勝だな。我が軍の損害、1100に対して……」
「敵軍の兵力、20000以下に減少。17000以上の損害を与えました」
「ククク……これで趨勢は決したな! あとはじっくりと料理してくれよう、ギム・ザイファ!」
龍戒編その6へ続く!