第19回:紅彩編その5~舞い降りる幸運~
前回のあらすじ:なんか消化不良……
いつの間にか終盤戦
「神暦325年。なんだかぐだぐだしているうちに、いつの間にか我が紅彩国は統治国数21を超え、世界の半分を支配下に置きました」
「対抗勢力は南西のギルス神王と、南東の私、ライネ・灯咲ね。あとは同盟国として、ギム・ザイファとロジュウが南部中央に残っているわ」
「とりあえず、ギルスさんの方から攻めていきましょうか。ちょうど主力が攻撃できる位置にいますし」
紅彩・ギルス戦争
「というわけで迦沼に侵攻したわ」
「8000対15000。どちらもなかなかの数ですから、これは長い戦いに……」
「ならなかったわね」
「3ターン目、ギルス軍は士気が尽きる前にあっさり引き上げていきました……」
「この後ちょっかいをかけてきた私を撃退しつつ……」
「さらにギルス軍に対する攻撃を続行。司啓、ギルス、龍戒を占領し、神暦328年にギルス軍をシャリに追い詰めました」
「あっ、ギムが負けてる……」
「ギム・ザイファ神王のトランベルは、昨年に灯咲との戦争に敗れ、滅亡していたようです」
「そしてこの年、ギルスも滅亡。あとは紅彩国に対抗できそうな国は、灯咲国だけになったわ」
「まさかの私VSライネさんですか」
「ま、国力差は圧倒的だから、もう結果は見えてるけどね……」
待望の……!!
「きゃああああっ!!」
「ど、どうしたの紅彩!? なにかあった!?」
「み、みみみ見てくださいライネさん!」
「こ、これは……希少度Aランク、司啓の神王、赤法神リシュが持つ才能、『赤眼』!」
「今年元服した我が国の子孫の中にいたんですよ! この子は天才です!」
「まさかレア才能がこんなところで手に入るなんてね……」
「素晴らしい、本当に素晴らしいですよ呂角くん! ……でもその名前は我が紅彩国の武将としては相応しくないので、この私、紅彩神王が直々に素敵な名前をプレゼント!」
「……」
「現在発見されている中でも、最も大きな恒星の名前を付けてあげましょう! 今日からあなたは『はくちょう座V1489』くんです!」
「名前見切れてるんだけど……」
「さあ行きますよ、はくちょう座V1489くん! 我が紅彩国の覇業は、もうすぐ完遂されるのですから!」
「えー、というわけで、次回、対灯咲戦よ」
紅彩編その6に続く!