第30回:アラナダ編その9~まさかの強運~
前回のあらすじ:従属国ができたよ!
313事変
「神暦313年、俺様こと氷虎デフィスはミル・フラートを従属させたその直後に、同盟を結んでいた黒帝シンリュウと祭神ロジュウに絶縁状を叩きつけた!」
「二正面作戦……大丈夫なんですか?」
「そのためにミル・フラートを滅ぼさなかったんだ。奴の戦力はおおいに活用させてもらうぜ! まずは皇陰と礼儒に侵攻だ!」
皇陰侵攻
「デフィス様、皇陰軍は戦わずに隣国ハイネルへ引き上げたようです」
「さすがはシンリュウ……不利な戦場を避けやがった!」
「どういうことですか、デフィス様?」
「皇陰で戦えていれば、源霊からミル・フラートの軍が出撃できた。だがハイネルまでは遠すぎる。援軍は使えねぇな」
「なるほど……」
「まあいい。切り替えていくぞ! 次は別動隊で礼儒攻めだ!」
礼儒の戦い
「あの、デフィス様。兵力差が四倍以上だと、奇襲のおそれがあるんですよね?」
「ああ。だが奇襲の成功率には、互いの武将同士の戦術値が大きく影響するんだ。そして今回は――」
「――このとおり、俺たちが敵を圧倒している!」
「なるほど! これだけ戦術値に差があれば安心――」
「――じゃなかったー!?」
「マジかよ嘘だろ!?」
「嘘じゃないです……我が軍は礼儒侵攻に失敗しました……」
「ま、こういう時もあるか……それよりもムーム、見ろ!」
はじめての守護税
「わぁっ! 守護税!」
「年が明けて神暦314年、アラナダはついに他国から守護税を巻き上げたぜ!」
「ううっ……国家予算が金500にも満たない貧乏生活からここまで……長かったですねデフィス様」
「ああ。もう誰にも極貧国家とは言わせねぇ!」
「でもせっかくですしもっと税金を巻き上げましょうよ! 洗脳・搾取・虎の巻ですよ!」
「ならもっと領土拡張するか!」
ハイネルの戦い
「シンリュウ様ー! 領地ください!」
「肥沃な土地をよこせ!」
「あっ、敵軍発見! 野戦に入りましょう、デフィス様!」
「今回、援軍は期待できねぇ。カギは別動隊のタイミングと、『青龍』が発動してくれるかどうか、ってところか」
「あ、ソウリュウ様! その『青龍』の才能が発動したみたいです!」
「おっ、本当か!?」
「はい! ……でもその、敵の方ですけど」
「……これは負けたか……?」
「あんまり芳しくないですね……」
「野戦はなんとか勝ったが……あー、帰るか、ムーム」
「デフィス様!? 諦めちゃだめですよー!」
「しかしな……いくら我が軍の平均攻城値が21と高水準で、兵も10000以上残っていて、さらに炎龍砕の才能もあるとはいえ――」
「――残り士気69で城壁値20以上を削るのはよほど運が良くなければ……」
「運、良かったみたいですね」
「マジかよ」
アラナダ編その10に続く!