第29回:アラナダ編その8~ミル・フラートいじめ~
皇陽の戦い
「デフィス様! 神暦312年、アラナダ国は統治国数14、総兵力21000の超大国となりました! 私達が最強です!」
「よし、残る敵国は五か国……一国ずつ確実に潰していくぜ!」
「あいあいさー! まずはミル・フラート様のネミス国ですね!」
「おうよ! 皇陽、迦沼に進軍だ!」
「皇陽にて敵主力部隊を発見! 合戦に入りま……た、大変ですデフィス様! 敵に砂神アヴァリス様がいます!」
「なにぃ!?」
「先陣、一蹴されました! 我が方の士気が乱れています!」
「慌てるなムーム! 皇陰国のシンリュウに援軍を要請してある。この程度なら取り返せる!」
「よ、よかった……なんとかなりそうですね」
「油断はするなよムーム! 『砂神』の才能を発動されちまったら、全部ひっくり返るぞ!」
「その前にアヴァリス様の部隊を撃破しておきたいところですが……」
「アヴァリスの隊の兵力は残り僅かだ! 奴を狙え! ……と言いたいところだが、このゲームはそういう指定はできねぇ」
「じゃ、じゃあどうするんですかソウリュウ様!」
「祈れ!」
「わかりました! 祈祷用BGMをかけます!」
「洗脳してどうする!」
「あっ、デフィス様、朗報です! ゼム・エンシェスが敵武将を発見しました!」
「よっしゃいけ! 『羅刹』の才能は伊達ではないと証明してみせろ、ゼム!」
「やりましたよデフィス様! 敵軍も大きく動揺しています! これは――」
「――我々の勝利です!」
「なんとか『砂神』の才能発動前に勝てたな!」
ネミス国崩壊
「皇陽、迦沼を占領しました!」
「野戦の砂神以外に怖いものはねぇ! 攻城戦は消化試合だったな!」
「さらにネミス領皇陰をシンリュウ様が占領! 続けて――」
「――同じくネミス領の金沙をロジュウ様が占領しました!」
「これでミル・フラートの統治国数は6国から2国に減少。来年の滅亡は確実だな」
「サクっと滅ぼしちゃいますか?」
「いや……情けをかけてやろうじゃねぇか」
激動の313年
「ネミスの神王ミル・フラート様、我が国に従属です!」
「よし、これでまずはひとつ! なら次の相手は……」
「貴公らの首は柱に吊るされるのがお似合いだ!」
「に、二国同時にですか、デフィス様!?」
「おうよ! そのためのミル・フラートの従属だ! 奴が持っている兵力も最大限に利用し、源霊周辺の敵戦力を叩く!」
「というわけで、さあいよいよ大国同士の戦いになってきましたよー! 次回は皇陰戦からです!」
アラナダ編その9に続く!