第12回:灯咲編その6~ライネくん振り回される~
前回のあらすじ:砂神陣営崩壊!
ともだちになろうよ
「神暦336年、アヴァリス打倒のため、灯咲国は対アヴァリス戦線の構築に動き出した!」
「ところでソウリュウ。同盟交渉って何を持っていけばいいの?」
「ん? ああ、支配国数に見合った金品だな。今の灯咲の豊富な経済力からすればカスのようなものだ! 派手に金を贈って同盟を打診してみろ!」
「わかったわ。……ねえデフィス、提案なんだけど」
「……」
「……」
「同盟、断られたな」
「えぇ……なんで……?」
「まあ仕方ない、こういう時もあるさ。……あまり落ち込むな、ライネ」
「そ、そうね。相手はこのクソ野郎だけじゃないんだし、切り替えていかないと」
(クソ野郎……)
「次はリヴァスか……久しぶりねヴェイ・ルース。さっそく提案なんd」
「……」
「……」
「……お、おいライネ、あまり気にするな。こういうときもあ――」
「ああああ! あいつら絶対にぶっ潰してやるんだからーっ!!」
恋愛巧者……?
「――ん? いや待てライネ! これを見ろ!」
「……は?」
「同盟を締結したいそうだが……あ、デフィスのところからも来たぞ」
「…………はぁぁ!? なんなのこいつら!? さっきは断ったくせに!」
「リツキから聞いたことがある……愚民の間では、意中の相手に一度だけ冷たくすることで逆に自分を意識させるという恋愛テクニックがあると……!」
「国際関係でそんなことするなぁっ!!」
対アヴァリス戦線形成
「まあ、何はともあれ……」
「灯咲、リヴァス、アラナダの三国同盟締結! これで、砂神戦の準備は整った!」
「なんか釈然としないけど……あとはアヴァリスの軍と戦うだけね」
「いや、それは待った方が良い」
「え?」
「地図を見ろ」
砂神の倒し方
「ええと、現在アヴァリスの主力はモンバルギにいるのよね。だったらその隣の堯舜を制圧すれば、いい感じに領土を分断できるんじゃないの?」
「悪くない手だが、相手は砂神だ。モンバルギにいるアヴァリス本人が増援に駆け付けてきたら、容易には勝てん。ここは砂蛇を攻め、アヴァリスには華限を攻めさせる」
「華限を? ……そうか、敵の主力を分散させるのね」
「そうだ。ちなみにこれが翌年、アヴァリス軍を分散させた後の図だな」
「敵の戦線が伸び切ってる。今なら堯舜を攻めても、敵は最大で6人の武将しか戦えないってわけね」
「そうだ。……行くぞライネ! お待ちかねの対砂神戦だ!」
「相手はたったの三部隊、別動隊も用意できてない……それに対してこっちは援軍としてヴェイ・ルースのリヴァス軍も期待できるし、これなら勝てる!」
「あー、ライネ。その件なんだがな」
「? 何かあったの?」
「ヴェイ・ルースに援軍要請を出し忘れていた」
「プレイヤーのバカー!」
「まあ安心しろ。これでも勝てる」
「援軍要請忘れはヴァジアルサーガあるあるだけどね……何もこんなタイミングでやらなくても……」
「よりにもよって砂神戦だったからな。プレイヤーも正直ヤバいと思ったそうだ。……さて、次回はいよいよこの戦いにケリを付けるぞ!」
灯咲編その7に続く!