第31回:アラナダ編その10~ミスと不運と~
前回のあらすじ:ハイネルの戦い、運よく勝利!
神暦315年
「ハイネル戦でギリギリの勝利をつかんだ俺達は、黒帝シンリュウを八卦に追い詰めた!」
「一方祭神ロジュウ様の方も、礼儒を占領し分断に成功! あとは崖港と金沙を取るだけですね!」
「この年で決めるぜ! 早速侵攻だムーム!」
「はい! BGMもばっちり用意できてますよデフィス様!」
「いやそれは別にいい」
皇陰滅亡
「まずは八卦からですね!」
「シンリュウは昨年のハイネルの戦いで戦力の殆どを失っている。まったく相手になりやしねぇ!」
「あっさり占領できましたね!」
「ああ、これで……」
「皇陰国、滅亡! 残る敵対勢力は三つです!」
「早速そのうちの一つを潰しに行くぞ! まずは無人の崖港を占領だ!」
「……あの、デフィス様。次の侵攻先、金沙になってますけど」
「えっ」
「あの、これです」
金沙占領
「しまった……やらかした……ヴァジアルサーガあるあるの一つ、行軍順調整忘れ……!」
「やっちゃいましたねー……」
「先に無人の崖港を取ってから、金沙一国に追い詰めて潰すべきところで……!」
「もう来年になったら崖港にも守備隊が置かれてしまいますから、もうこのまま先に金沙を取るしかないですね……」
「くっ……仕方ない。せめて野戦で敵軍の戦力を削っておくか」
「敵軍、隣国へ撤退しました……」
「ぐあああっ!!」
対ヴァレムサーク戦
「だああっ! こうなっちまったもんは仕方ねぇ! 切り替えていくぞ、ムーム!」
「はーい! でもデフィス様、切り替えるって具体的にはどうするんですか?」
「こうするんだよ!」
「ヴァレムサーク様との同盟を解消しました!」
「そして無人の領土へ進軍!」
「これであとは希泉を落とせば、陸奥、華限、京核、琉球の4国が俺様の支配下に入るってわけだ!」
「なるほど! ……ロジュウ様はどうするんですか?」
「大した脅威にはならねぇ、数部隊を防衛に回せば十分だ。それよりもまずヴァレムサークだ! 希泉に軍を進めるぞ!」
希泉の戦い
「敵兵力、およそ6000! 少なくはない数ですが……」
「アラナダ軍の敵じゃねぇな。蹴散らせ!」
「敵城、けっこう固そうですね。城壁値が36もありますよ」
「おいおいムーム、こっちはハイネルじゃ城壁値26を士気69で落としたんだぜ?」
「あっ、そうでした! それに比べれば楽勝ですね!」
「おうよ! 余裕で勝利……」
「……できませんでしたね」
「嘘だろ!?」
「このゲームの攻城戦ってけっこうムラがありますよね」
「ぐぬぬ……仕方ないか。来年もう一度……いやマズいぞ! 大変だムーム!」
漁夫の利
「へ? 何が大変なんですか、デフィス様?」
「俺達は情報力最上位、つまり行軍順も最速だ! つまりこの後、他の国が……奴が動く!」
「奴……?」
「そうだ。ヴァレムサークの領土の南にいる、奴だ!」
「あっ……あああっ! 私たちがあと一歩まで追い込んだ希泉が!」
「おいしいところだけ持っていきやがった……!」
アラナダ編その11に続く!